2009年9月28日月曜日

GKインダストリアルデザイン:JR東日本E259系

2009年10月1日から「成田エクスプレス」の新型車両「E259系」の運行が始まる。このところ、品川駅の臨時ホームに試運転の表示を出したこの新型車両が止まっている姿をよく見かける。




成田エクスプレスに新型車両、10月1日運行開始

JR東日本は8日、首都圏と成田空港を結ぶ特急「成田エクスプレス」の新型車両「E259系」の試乗会を開いた。91年に運行が始まった成田エクスプレスの車両の全面モデルチェンジは初めて。10月1日に東京―成田空港間の26往復のうち10往復で使い始め、来夏までに全運行車両を新型に切り替える。



▼GKインダストリアルデザイン/ブランドの継承

旧253系は1991年に運行を開始した。車両のデザインを担当したのは、GKインダストリアルデザイン。
「グッドデザイン賞」(1991年)「4th International Brunel Awards最優秀賞」(1992年)、「第32回ローレル賞」(1992年)をそれぞれ受賞している。


そして、新型車E259系もGKの担当である。


旧253系はそれまでにない塗色で非常に斬新さを感じたが、新型はその従来の成田エクスプレスのイメージを引き継いでいることが一見して分かる。ホームで電車の到着を待っている乗客にとって一番目に付くのはその側面である。新型は正面の印象こそ異なるものの、走行している車両を観るならともかく、その側面のみをみると印象はほとんど変わらない。しばらくのあいだ、旧型と併用するとのこと(混成はない)だが、乗客が戸惑うこともないと思われる。



GKのサイトには、新型車について、「1991年以来、253系で築いてきたブランドステータスのブラッシュアップ:空港特急の代名詞として定着しているN’EXのブランドステータスを最新テクノロジーによる精緻でクオリティーの高いデザインとしてブラッシュアップ」と記されている。すなわち、イメージの変更は意図していないということである。

▼なぜこの時期の新型車投入なのか

なぜこの時期の新型車投入なのかといえば、登場から約20年を経た車体の更新時期ということもあろうが(実際には車両は数次にわたって導入され、その後当初の車両も内装などが更新されている:by wikipedia)、なによりも来年(2010年)開通予定の新しい成田空港アクセスルートへの対抗がある。

車体更新の必要性については


Wikipedia

▼新型N’EXのデザイン/機能的なアドバンテージ




新型車は従来と同じ白や黒、赤色を使い、先頭同士を連結したときに乗客が行き来できるよう運転席を2階に上げた。フライト情報などを映す液晶モニターを1両に14台設置。座席下の暖房機器を取り除き、荷物が置けるよう広くした。
荷物置き場には防犯カメラや盗難防止用の鍵を付け、デッキにもカメラを設置するなどセキュリティー面を向上。在来線としては初めて、車体の揺れを吸収する装置を付けるなど乗り心地もよくなった。
平成3年3月の成田空港駅開業に合わせて運行開始して以来、新型車の導入は初めて。132両を計約250億円をかけて製造し、来年6月までに、従来型とすべて交換する。

2009.5.8 18:28



車体側面は一体型のウインドを採用、熱線吸収入りのスモークガラスを用いている。外装カラーはすでに確立されたN'EXのブランドイメージを継承。極地の白、宇宙空間の黒、地平線に輝く太陽の赤を用いて、地球やグローバルな関係にあることを表現している。
「車内コンセプトは“快適性とサービス性の実現”で、誰にでも使いやすい設備と乗り心地に配慮している」と説明担当者の弁。
1時間前後の乗車時間ながら、グリーン車、普通車の座席は余裕のあるスペースとリクライニングを確保、体格の大きい外国人にも対応できる。天井には大型の液晶案内表示を複数設置、日本語はじめ、韓国語、中国語、英語の4か国語で情報を表示する。トイレもバリアフリーに配慮したスペースを確保。車内のカラーリングは、黒い座席に対して各部は落ち着いた中間色を採用。
車両間に装備されたダンパーは、加減速時のショック抑制や滑らかな走行を実現するのに効果がある。1編成6両単位で運行。利用者の増減や区間に応じ、編成単位で加減することになっている。
東京都内と成田空港間のアクセスについては、京成電鉄の3代目スカイライナー、バス、ヘリコプターサービスなど、手段が増えた。このような競争の中にあってN'EXは、新型車両の快適性が特徴となりそうだ。



新型車の仕様/デザインについて、JR東日本のプレスリリース
成田エクスプレスに新型車両を導入!



▼運賃/所要時間


JR東が投入する新型車は最高時速130キロ、東京―空港間は最短53分とこれまでと変わらないが、本革張りのシートなどで乗り心地を向上させた。
運賃は現在、京成が1920円、JRが2940円。京成は新ルート開業に合わせ、新運賃を「検討中」という。

asahi.com 2009年5月20日


乗換案内で検索すると、以下の通り。


東京→成田空港(成田エクスプレス13号)乗車時間:58 分 総額:2,740 円
東京→成田空港(総武線快速エアポート成田)乗車時間:1 時間 23 分 総額:1,280 円
日暮里→成田空港(スカイライナー15号)乗車時間:56 分 総額:1,920 円
日暮里→成田空港(京成本線特急)乗車時間:1 時間 9 分 総額:1,000 円




横須賀線ホームを旧型が通過していった。

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