先日訪れた世田谷文学館での「堀内誠一展」。展覧会と同企画の本(↑)が会場では完売していたので、書店に注文。それが届いた。この本をはじめにしっかり読んでから、展覧会を見に行けばよかったと思う。
恥ずかしながら、堀内誠一の名前を知ったのはこの展覧会のレビューによってであった。そして、展覧会を見て、彼の手による作品をいままでそれと意識せず、たくさん見ていたことを知った。彼が装幀を手がけた絵本は我が家にもある。彼の描いた絵本もいくつも読んでいる。
堀内自身、絵本を多数手がけているわけだが、他方でさまざまな絵本の紹介にも力を注いでいたという。少年時代に影響を受けたのが『子供之友』、『コドモノクニ』といった雑誌であり、なかでも岡本帰一を高く評価していたという。本書には、帰一が手がけた『コドモノクニ』の表紙が掲載されているのだが、そのひとつが「水飲み場で水を飲む子供」の絵である(↓)。
(『堀内誠一 旅と絵本とデザインと』28頁)
私は帰一の描く人物の、その描写も好きだが、画面全体の構成力もすばらしいと思う。これは勝手な推察であるが、堀内はアートディレクターとして、その誌面構成力を評価していたのではないだろうかと思う。
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