多摩美術大学名誉教授、工藤健氏の作品「春の装い」。
工藤健氏は、若かりしころ(1960年代半ば)に前田屋外美術(現・前田環境美術)で公園遊具(プレイスカルプチャー)の名作「タコの山」の原型である「石の山」を造った彫刻家です。
蒲田駅近くのオフィスビルのロビーに工藤氏の作品が展示されていることを知り、見に行きました。
ブロンズ製。
このウェブログでタコの山のことを調べるまで工藤氏のことは存じ上げませんでした。ネットで調べてみても、作家・作品についての詳しい情報はあまりみつかりません。探しかたがわるいのかしらん。
工藤健 略歴
1937年秋田県秋田市生まれ。1961年二科展に初出品、以後毎年出品、62年特選。1964年東京藝術大学彫刻専攻科修了。1965年二科展金賞、74年会員努力賞。1982年高村光太郎大賞展特別優秀賞。1990~91年全国7都市で個展、巡回。1991年二科展文部大臣賞。1992年第5回日本現代具象彫刻展大賞、個展(秋田県主催)。現在、多摩美術大学名誉教授、二科会理事。
工藤健 作品詳細(ART BOX international)
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彫刻と金工を同列に論じることができるのかどうか分かりませんが、私の好きな作家杉田禾堂 (すぎたかどう、1886〜1955)の作品とも似たモダンな作風で、工藤氏の作品もかなり好みです。
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下神明のタコの山が造られたのは、1968(昭和43)年。
上の略歴によれば、工藤健氏は1964年には東京芸大(院?)を卒業し、1965年には二科展金賞をとっていますから、当時すでに実力のある彫刻家であったことになりますね。
ヘンリー・ムアに影響を受けていたという「石の山」に、「頭を付けてタコにしろ(by 足立区役所)」といわれたら、そりゃあむっとしたことでしょう。
※発言が足立区役所なのか品川区役所なのか、謎があります。(→石の山はイカにしてタコとなりしか)
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