神楽坂に赤城神社という神社がある。正確にいうと、あった。いまは境内のすべてを取り壊して再開発中である。もちろん、ご神体はそのままだろうし、再開発で神社も新築されるのだろう。しかし、本当に、すべてがなくなってしまった。
神社の一角には小さな幼稚園があった。境内の一部が金網で囲われ、中にいくつかの遊具が設置されていた。あまりにも狭苦しく、一見したところ動物園の檻のようであった。平日の昼間に訪れたことはないが、おそらく子供達は普通に神社の境内で遊んでいたのではないだろうか。檻の片隅には白いハトを模した、比較的新しい水飲み場が設置されていた。
この園庭は境内に面していたため以前から存在を知っていたのであるが、じつは裏手にもうひとつの園庭があることを知ったのは、そろそろ再開発の工事が始まろうとしていた頃だった。ここにちょっと不思議な遊具と水飲み場があった。
遊具はロケットのような、球体に3本の脚が生えたジャングルジム。球体に上るためには鎖のはしごを登らなければならない。そして水飲み場。円形で蛇口が5箇所ついている。子供達が押し合いをすることなく、手を洗ったり、水を飲むことができる構造である。このような水飲み場は初めて見た。
訪れたのはもう夕方で暗くなり始めていたために、写真が手ぶれしてしまった。このあと一帯がすべて取り壊されると知っていたら、もっとちゃんとした写真を撮っておくのだったと心残りである。
赤城神社、老朽化で建て替えへ-境内の幼稚園も59年の歴史に幕 (市ヶ谷経済新聞 2008年03月28日)
赤城神社の建て替えプロジェクトは、隈研吾氏によるものらしい。
神楽坂・新「赤城神社」の全容明らかに-デザインは氏子の隈研吾さん (市ヶ谷経済新聞 2009年02月23日)
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