2012年11月1日木曜日

トイレのピクトさん

以前からとても不思議に思っていることのひとつ。
男女のシルエットを描いただけのピクトグラムが、
どうしてトイレを意味するのか。
なぜ人びとはこれをトイレと認識するのか。


たいていのピクトグラムは、行為や、関連したオブジェを視覚化したものです。

 
 

なのに、トイレを示すピクトグラムは、ただ男女のシルエット。
そこで行われるであろう行為も、器具も描かれていません。


もちろん、トイレの入口に[女性]、[男性]のピクトが掲げられていれば、それは[女性用]、[男性用]の「区別」を示しているのだなと分かるわけです。

 

本来は、その場で男女の「区別」を示すピクトグラム。
トイレから遠く離れた場所にこれが掲示されていて、どうしてトイレと認識されるのか。


「これがトイレを示すとみんなが知っているから」?

❖ ❖ ❖

六本木のデザインハブで開催された「信じられるデザイン」展(2012/03/30〜06/17)。


さまざまなデザイナーがそれぞれ自分の「信じられるデザイン」を挙げるなかで、グラフィック・デザイナーの佐藤卓氏は「トイレのサイン」を挙げています。

トイレのサイン
……人の欲の中で一番強いのは、排出欲だそうだ。確かに、こればかりは我慢に限界がある。そのような時に頼りになるのはトイレのサイン。笑い事ではない。見つけた時には疑う余地なく身体が向かう。
赤い女と青い男のシルエットのデザインがどうのこうのという問題ではない。そのサインが存在するということそのものが、切実に重要である。……

駅で、お店で、排出欲が高まったときに、このサインは確実に安心感をもたらします。これさえ見つければ、あとは案内に従って歩けばいい。ひとまず危機は去った……。(と思ったら入口に大行列、ということもありますが)

結局トイレのピクトがトイレだと分かるのは、それを「みんなが信じているから」ということになるのでしょうか。

どんどん分からなくなってきました。

2 件のコメント:

  1. 排出欲?排泄欲?あれは欲なんですか。

    世界の常識ってことでしょうね。
    みんながわかっていれば余計なみっともない
    表示や看板もなくなるんですけどね。

    偶然ですか、うちでも佐藤卓氏関連の記事でした。
    ちょっと遠いですけど(笑)。

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  2. やっとかめさん、おはようございます。
    言語と同じで、なんでそう言うのかと問うてもしかたがないレベルで認知されているんでしょうねえ。

    > うちでも佐藤卓氏関連の記事でした。

    鈍感なことに、いわれるまで気がつきませんでした(笑)。

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